終活 End-of-life Planning

杉田敏先生のビジネス英語講座、現在は季刊になっていて、テキストと音声ダウンロードで学習する形式になっています。
この講座は、本当にお世話になっていて、わたしの現在の英語力は、この講座のおかげといっても過言ではありません。

さて、冬号では、終活についての話題が出ていました。なんとなく終活というのは、長寿国日本だけが熱心なのかと思っていましたが、そんなことはなく、英語圏でもさかんなようです。

Thinking about end of life downloadable information guide | Age UK

↑こちらはイギリスのサイト
日本でいう「エンディングノート」のようなものをダウンロードできるようになっています。また老いていくにつれて直面する問題、それに対してエンディングノートをどのように書いていくのかの詳しい説明もあります。日本と仕組みはちがうものの、老いていくにつれて、直面する問題は同じなんだと考えさせられます。

End of Life Planning Checklist and Worksheet

↑こちらはオーストラリアのサイト
こちらもエンディングノート(End of Life Planning Checklist and Worksheet)を提供してくれています。

今後、一人で住み、頼れる家族もない高齢者は、確実に増えていきます。その際に必要なのは、やはり、「頼る」ことだと思います。そして頼られた人が手伝うには、「指針」が必要です。できれば、年金を受給する年くらいに、一度エンディングノートを記載されるとよいと思います。

音声DL BOOK 杉田敏の 現代ビジネス英語 2026年 冬号 | NHK出版

AI法 日本

日本でのAI法も今年(令和7年)成立し、一部施行されているようです。
人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(AI法) – 科学技術・イノベーション – 内閣府

基本法、という感じでですが、
①人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進 をしていく
②国民生活の向上及び国民経済の健全な発展 が目的
③AIは、法律では「人工知能関連技術」と表現されていて、定義は、「人工的な方法により人間の認知、推論及び判断に係る知的な能力を代替する機能を実現するために必要な技術並びに入力された情報を当該技術を利用して処理し、その結果を出力する機能を実現するための情報処理システムに関する技術」 
④第3条で基本理念が定められていて、国、地方公共団体、研究開発機関、活用事業者、そして国民の責務が決められている。
⑤国は、「人工知能基本計画」を定める

人工知能基本計画は、こちら↓
人工知能基本計画 – 科学技術・イノベーション – 内閣府

私のレベルで関係ありそうなものは(笑)、上記④で紹介した国民の責務でしょうか。

「国民は、基本理念にのっとり、人工知能関連技術に対する理解と関心を深めるとともに、第四条の規定に基づき国が実施する施策及び第五条の規定に基づき地方公共団体が実施する施策に協力するよう努める」
とのことです。

AI 規制法 by EU

ネットベースのサービスを利用していると、意図せずAIを使用していることも多いですよね。少しAIについての知識をアップデートしたいと思い調べていると、ヨーロッパ連合のAI規制法に行きついたので、ちょっと紹介しますね。

High-level summary of the AI Act | EU Artificial Intelligence Act

AIシステムの規制については、第5条に記載されています。
なかなか読みにくい英語なので、私の理解の及ぶ範囲で、無理やり訳してみます(というか例をあげてみます)。
・無意識領域に働きかけて行動をゆがめるようなものはだめ。
・人間の弱みにつけこむようなものはだめ。
・人を評価づけたり、カテゴリー分けするようなものはだめ。
・その人が犯罪を犯す確率をはじきだすようなものはだめ。
・無差別にいろいろなソースから顔認識のデータベースを作ってはだめ。
・年齢、性別、宗教などによりカテゴライズしたデータベースに基づくようなサービスを提供するものはだめ。
・顔認識などにより、現在、その人がどこにいるのかわかるするようなものはだめ。
(↓ちゃんとした日本語訳を読みたい方はこちら)
AI_article.pdf

SNSには、山のようにデータがあり、AI技術のある方なら、その画像を使って、人についてデータベースをつくることができます。ただ、それは原則禁止、ということですよね。

AI分野は間違いなく発展していくのだろうけれど、健全な成長を祈るばかり・・・。

法定養育費

こちら(↓)の投稿でも紹介した法定養育費の額と先取特権の額、決まったようです。
Newホームページ – ますが行政書士事務所 Masuga CAPLS Office

法定養育費の額は2万円
先取特権の額は8万円
のようです。

例えば、離婚後、母親が子どもの監護をしているとしたら、
①法定養育費は、父母が養育費の取り決めをしなかったとしても、当然母親が父親に毎月2万円請求できる
②養育費を定めているけれど、父親が払わないときに、いきなり裁判所を利用して強制執行(給料の差押)などを請求できる
ことになります。

私は過去、執行部で働いていたことがあるのですが、先取特権というのは、かなり強力な手段になる気がします。
ただ、そんな手続をふまなくても、払ってほしいですけどね。

(参考資料)
001451090.pdf 001449160.pdf

京都御所

秋の特別展開催中の京都御所に行ってきました。
通訳ガイドもしている関係で(兼業行政書士です)、今年は何度も京都に行っていたのですが、京都御所に行くのは、はじめて。
今年の秋の特別展は、紫宸殿の中を見れたり、障壁画を見れたりすることができました。紅葉もすばらしかったです。

さて、この京都御所というと、明治維新の時に五箇条の御誓文が出されたところだそうです。
そこで、五箇条の御誓文のおさらい

一 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スヘシ

一 上下心ヲ一ニシテ盛ニ經綸ヲ行フヘシ

一 官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメン事ヲ要ス

一 舊來ノ陋習ヲ破り天地ノ公道ニ基クヘシ

一 智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基ヲ振起スヘシ我國未曾有ノ変革ヲ爲ントシ朕躬ヲ以テ衆ニ先ンシ天地神明ニ誓ヒ大ニ斯國是ヲ定メ萬民保仝ノ道ヲ立ントス衆亦此旨趣ニ基キ協心努力セヨ

時代背景を考えると、本当に重みのある五文ですよね。

(参考)
五ヶ条ノ御誓文(明治元年三月十四日):文部科学省
五箇条の誓文/五箇条の御誓文(ごかじょうのせいもん/ごかじょうのごせいもん)| 史料編 | 中高生のための幕末・明治の日本の歴史事典


外国人の相続

大学を卒業してからは、裁判所に就職し、長い間裁判所書記官として大阪で働いていました。

主に(というかほとんど)民事事件を担当していたのですが、大阪だとやはり在日の方も多くて、いわゆる韓国相続、と言われる事件も多かったです。

外国人の方が亡くなると、相続については母国法が適用されます。韓国の法律は日本と似ているのですが、それでも相続人が誰かを探し出すだけでも大変です。

最近、外国の方が東京や大阪のマンションを買っているなんて話を聞きますが、うまく管理費などを払ってくれているうちはいいのですが、連絡がつかなくなったり、亡くなられたりしたら、管理組合の方は大変だと思います。

どの国の法律を適用するか、については、「法の適用に関する通則法」という法律に定められています。

(相続)
第三十六条 相続は、被相続人の本国法による。

ただ、遺言については「遺言の方式の準拠法に関する法律」というのがあって、日本法の方式でもいいのです。

縁起でもないと怒られそうですが、日本にお住まいの外国人の方については、遺言書をできるだけ作成しておいて欲しいです(当事務所、お手伝いします!)。

未登記建物と抵当権

相続手続を手伝っていると、たまに「未登記建物」に遭遇することがあります。建物を建てる時に、借金をして建てたときは、銀行などが抵当権をつけているので、きちんと登記もされているのですが、手持ちのお金で建てることができた場合は、かえって未登記のままおいている場合があるようです。

未登記建物についてどうした方がいいか聞かれたときは、もちろん、「登記した方がいい」とお答えしています。未登記建物を登記するときは、土地家屋調査士の先生と、司法書士の先生と両方に頼むことが必要となります。
確かに余計に費用が掛かってしまうのですが、きちんと登記しておく、のは後々のためにもとても大切なことだと思っています。

死後事務についての民法

死後事務を委任する、というのは実は変なことなんです。なぜなら委任事務は、委任者または受任者の死亡で終了するからです(民法653条)。

この点、成年後見をつけておくと、後見人が一定の死後事務をしてくれます(民法第873条の2)。

成年後見人は、本人が死亡した場合において、必要があるときは、本人の相続人の意思に反することが明らかなときを除き、相続人が相続財産を管理することができるに至るまで、
①相続財産に関する特定の財産の保存に必要な行為
②相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る。)の弁済
③家庭裁判所の許可を得て、本人の死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為
をすることができる。

ただ、この規定は「後見人」だけで、「補助人」「保佐人」には、適用がありません。なぜなら、補助人、保佐人が、ご本人が生きている時よりも大きな権限をもつことになるから、だそうです。この趣旨からすると、代理権限を与えられていれば、その範囲の行為をしても大丈夫そうです(明確に規定はされていませんが)。

成年後見もつけていない、けれども子どもなどの親族とは疎遠である、ときに死後事務を委任することはできないのでしょうか。

これについては、今まさに厚生労働省で話し合われていていて、「新たな事業」として位置づけられています(「円滑な入院・入所の手続支援、死後事務支援などを提供する新たな第二種社会福祉事業」だそうです。)このような事業については、都道府県知事に届け出をした事業主体が担っていき、都道府県が事業主体をチェックしていくようです。
参考資料:001557138.pdf

この制度が整っていくまでは、当事務所では、「亡くなった方」だけでなく、「相続人」の依頼があれば、死後事務を行いますが、「亡くなった方」のみの依頼の場合は、死後事務はお断りする予定です。

死後事務

最近「死後事務委任」について、関心を持たれる方が増えてきているような気がします。一人暮らしの方が増えているので、当然だと思います。

わたしはすでに両親とも亡くしているので、子として2回、また行政書士としても2件、死後事務について関わったことがあります。

「死後事務」というと、おひとりさまの死後を想像されると思いますが、わたしが行政書士として関わった件では両方相続人がいらっしゃる件でした。けれども遠くに住んでいたり、高齢で手続き自体が難しいということで、お手伝いをさせていただきました。お一人については、亡くなられた時の病院の手続からお葬式の手配まで、手伝わせていただきました。

死後事務というと、相続手続かな?と思われるかもしれませんが、初七日後、いちばん最初に行うのは、「役所の手続」です。特に配偶者がいらっしゃる場合は、年金などの手続を早めにすることが大事です。年金についての手続は、残念ながら行政書士はできないので、ご本人がしっかりされている場合は、付添としてお手伝いし、ご本人が役所に行けない場合は、社会保険労務士の方にお願いしています。

「役所の手続」については、あらかじめ電話をしておくと、きちんと時間をとってくれて、必要な手続をワンストップで行ってくれる役所が増えてきました。初七日を終えて落ち着かれたら、まずは、役所に電話をされるのがよいと思います。

その次に行うのは、「解約」。通帳や郵便を手がかりに、余計な費用が発生していかないようにします。名義変更などは、遺産分割協議ができてからになります。

相続登記義務化

相続登記は、相続をしたことを知った日から3年以内にしないといけないことになりました。
では、そのまま放っておくとどうなるのか。

過料を払わなければいけない可能性がある、というのは聞いたことがあると思いますが、不動産を登記せずに放っておくとどうなるのか。

これは、遺産分割協議ができる「期限」のようなものと関連してきます。
そもそも遺産分割協議ができるのは、亡くなられてから10年まで。その後は法定相続分で相続したことになってしまうのです(民法904条の3)
けっこう大胆な改正ですね(もう施行されています)。

ということで、相続登記をせずに不動産を放っておくと、法定相続分で相続したことにされてしまう、ということです。
例えば、父親が亡くなり妻と子供二人だとすると、不動産は、妻2分の1、子ども各4分の1で相続したことに決まってしまう、のです。

登記をおいたままにしている方は多いと思います。ただ、まず相続登記をするのではなく、まずは、「遺産分割協議書」を作成することが大事です。登記は遺産分割協議書に基づいて行うのです(この点間違えている方多いです)。

当事務所でも遺産分割協議書のお手伝いをしていますので、心配な方はご相談ください。

参考資料 001372212.pdf